東急

HirokazuYamanishi

事業の価値を、
ニュースバリューに。

山西 宏和社長室 広報部 広報企画課
2014年新卒入社 政治経済学部 国際政治経済学科 卒
※所属・業務内容は取材当時のものです。

鉄道、都市開発、生活サービス、国際。これらの4事業を幅広く手がけ、さらに空港運営などの新事業にも果敢に挑む。東急株式会社という企業は、山西の目に「積極性」のかたまりとして映る。ただ、そうした取り組みがどんなに素晴らしいものだったとしても、ちゃんと知らせなければ振り向いてはもらえない。だから、山西たち広報がいる。マスコミを通じた情報提供によって広く認知を獲得し、イメージアップを図り、事業が生み出す価値を最大化する。この仕事もまた、情報を右から左に流すだけではない、積極性と戦略性が問われる。

たとえば2018年9月。東急株式会社としては初めて、沿線近くに本拠地を置くプロ野球球団とコラボしてのイベント電車の企画があった。聞けば、球団OBとラッピング電車に同乗できるツアーを3日間企画しているという。では、その初日を報道公開しよう。東急株式会社は、地域に根差した企業として、地元のプロスポーツチームとともに街や沿線を盛り上げていきたい。このイベントの意義をマスコミを通じて、イベントに参加していない人に対しても幅広く伝え、東急線沿線に「訪れてみたい」、「住んでみたい」「働いてみたい」、そう思ってもらえるよう沿線のブランド価値を高めていく。

また、報道各社に提供するニュースリリースのチェック・配信も大切なミッションだ。元となる情報は各事業部から寄せられるのだが、まず社内の他の案件や、同業他社の報道公開とバッティングしてしまわないか。逆に、あえて社内の他の案件と発表日を合わせることで、相乗効果を狙うなど、広報マンの強みである情報網や、社内の人脈を生かして最適なタイミングを検討する。そして、ニュースリリースの内容を詰めていく。事業部として一番伝えたい思いは何なのか、マスコミ、そしてその先にいるお客さまが今何を求めているのか、この新しいサービスや施設が、社会にどういった影響を与えるのか。様々な観点から事業部と議論を重ね、より行き渡りやすい形に仕上げ、新しいサービスや施設のマーケティングを後押しする。言ってみれば山西は、情報のプロデューサーだ。

実は山西、幼少の頃から米国で10年以上暮らした経歴がある。だから、というわけではないだろうが、タイでの記者会見の担当を任されることになった。東急株式会社が、バンコクでNo.1ともいわれるデベロッパーと手を組み、新会社を設立して分譲住宅の開発を行う。その発表会見だ。

ところが、記者会見における「価値観」の違いに焦ることになった。現地パートナーは、「情報は出し切らず、販売開始に向けて期待感を持たせたい」という主張。だが日本では、そのやり方は肩透かしと受け取られかねない。今回の会見には現地メディアだけではなく、日本人への販売も見据え、在タイの日系メディアや、日本からメディアを招いている。「物件については語らない。新会社設立の発表に留めたい」。そう主張する現地デベロッパーと、山西は物件の担当者と共に出国前から何度も議論を重ねた。

「物件に触れなければ、日系メディアでの記事化は難しい。また、今回の目的の1つである日本人への本物件のPRも難しくなる」。バンコク到着後も、ギリギリまで打ち合わせは続き、最終的には相手の役員に対しても粘り強く交渉を行った。それが功を奏したのか、先方も最後には快諾。お互いが納得いく形で記者会見当日を迎えることができた。舞台裏ではいろいろあった記者会見だが、当日は50社以上のマスコミを集め、両国における露出量も上々。物件販売の好調な滑り出しを後押しすることになった。

国内での鉄道イベントも、海外での住宅開発も。ここ最近をざっと振り返っただけでも、山西が手がけた広報のテーマは広い。社内にいながらこれほど客観的に事業を俯瞰できるのは、広報に関わる人間の強みだと山西は思う。そんな視野を大切にしながら、これからは1つの事業分野での専門性の追求も始めたい。「関われる部署の垣根がない広報での経験を積んだからこそ、今後は自分なりの軸を持っておくことが存在感につながる」。入社5年目にしていくつもの広報活動の責任者を務めながら、山西はさらに上を見ている。

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