内定者特集座談会

内定者が、
人材戦略室長
に聞く。

内定者が、人材戦略室長に聞く。

CROSS TALK

人材戦略室長

人材戦略室長高橋 真樹子

1991年、東京急行電鉄株式会社(当時)入社。リゾート事業部、CS推進部などを経験しながら、3人の子どもを出産。育児をしながら東急セキュリティ株式会社の立ち上げに関わったほか、経営管理室 課長、リテール戦略部 部長、株式会社東急ストアの常務執行役員などを歴任する。2024年より東急株式会社にて人材戦略室 室長をつとめる。

人材戦略
室長

内定者

内定者

儲けるための都市開発では、
見られない景色を。

まずは私からみなさんに質問させてください。どうして東急を志望したんですか?

街づくりがしたくて、基本的にはデベロッパーばかり見ていました。その中で気づいたのが、「本当の意味での街づくりをしている会社って、すごく少ないんだな」ということ。大きなオフィスビルにテナントを集めたり、商業施設にお客様を呼び込んで儲けるだけなら、それは「ビルづくり」や「箱づくり」。けれど東急には、スーパーマーケットも、学童保育も、インターネットサービスもある。沿線に暮らす人の目線に立って、暮らしをよくしていくことにあらゆる面から取り組んでいる。それこそが本当の街づくりじゃないかと。

めちゃくちゃわかります。暮らしのすべてにおいて、一貫して生活者を支えられる会社ってほかにないと思います。私の地元、東急線沿線なんです。東急が沿線の魅力を発信するWEBサイトを見ると、地元のお店や人が紹介されていて、地域を盛り上げようという本気が伝わってくる。デベロッパーが大きな商業施設を開発することで地元のお店を追い込んでしまう可能性もある一方で、東急でなら、地域と一緒に発展していけると考えています。

僕も沿線の出身です。実家のそばに東急ストアがあって、移動はもちろん東急線。振り返ると、生活のあらゆるところに東急があった。高架下が東急の手で大変身したのも印象に残っています。駐輪場しかなくて、夜は通るのもちょっとためらうような雰囲気だったのに、おしゃれな店が増えて、沿線外からのお客さんも増えて。東急に入社すると、こういうものを提供する側に回れる。そう考えるとすごくテンションが上がる(笑)。

地域を盛り上げる、という考え方は本当にそう。たとえば商業施設でいうと、よそで人気のあるお店をテナントに迎え入れるだけではなく、あえて地元のパン屋さんに入ってもらうこともあるんです。地元のお店を、もっとたくさんの人に広めたいから。それから「二子玉川ライズ」についてよく言われるのは、「普通のデベロッパーなら、賃料収入のためにもっと高いビルを建てるのに」。そのかわりに東急は、低層の建物や緑地をつくって、地域に溶け込むことを優先している。

僕は「南町田グランベリーパーク」が大好きなんですよね。夏休みに行くと、近所の子どもたちが家族みんなでやってきて、広場で水浴びしていて。お金儲けのためにつくられた施設では見ることのできない、大切な景色がちゃんと残っていると思います。

一等地にオフィスをつくったり、高級マンションを建てることが得意なデベロッパーもありますよね。だけど私がやりたいのは、そういうふうに限られた人だけを対象とした仕事じゃないんだなって。東急なら、公共的な視点も持ちながら、沿線に暮らす幅広い方々に価値を届けることができると思っています。

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地域の声を集めて、街にする。

地域に寄りそう深さでいえば、私も東急がダントツだなと感じています。私、渋谷を変えたいんです。渋谷は今、楽しむため・働くための街としてとても魅力的だと思いますが、暮らす人の目線からはどうなんだろう、使いにくくなっている部分もあるんじゃないかと思うことがあります。そういうところがあれば、まさに地域に寄りそうことで変えていけるんじゃないかなって。すみません、まだ仕事もしたことないのに「何を言ってんだ」って感じかもしれないですけど(笑)。

地域の方々の視点に立って、「暮らし」をもっとよくしていく。それを提供できるのが街づくりなんですよね。街づくりって、なんとなく都市開発とイコールで考えがちなんですけど、本当はもっともっと広い。東急は、「本当の街づくり」をしたい人にめちゃくちゃ向いている会社だと思います。

沿線で暮らす、さまざまな方々の幸せにつながる仕事とは何か。東急はそれを真剣に考え続けている会社。その中で、できることの幅も広がっていて。たとえば「SHIBUYA QWS」のように、いろんな人や企業のビジネス創出を支援する取り組みも始まっている。暮らしを支える超ベーシックな仕事もあれば、そういう超尖った仕事もあるんですよね。それも東急で働く面白さかな。

少し気になったのは、金儲け主義ではダメだとしても、会社としては利益を求めることも大事ですよね。OB訪問で会った社員の方々が「東急は『稼ぐ力』をもっと鍛えなければ」とおっしゃっていたんですが、そのあたりはどうですか。

そう、「稼ぐ力」はとても大切。ただ、ビルをどんどん建てて賃貸収入だけを増やすような、いわゆるデベロッパーと同じことをしようとはしていない。不動産周りにしても、そこに関わる警備やイッツコム、電力などインフラ整備でグループとして稼げることも強み。また、たとえば東急ストアには、1日に約35万人のお客様がいます。その購買データを活用したら、新しいビジネスの可能性が見えてくるかもしれない。アセット、つまり不動産などの資産だけに頼らないビジネスを増やしていくことが、高い利益率を確保するうえでも大切だと思う。

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人と一緒に。人のために。

みなさんは、どうして東急を選んでくれたんだっけ。

みんなと同じで、東急の街づくりにはすごく惹かれました。特に、カルチャーやエンタメの発信地である渋谷の街づくりを行っていることに魅力を感じました。もう一つ、僕はギターをやっているんですが、社会人になってもそれを続けたいんです。仕事×音楽をやることが理想であり目標なのですが、そんな渋谷をエリアに持つ東急なら、街づくりと音楽を掛け合わせて何か面白いことができるんじゃないかなと思っています。それを人事に伝えた時、さすがに「会社に入ったら仕事に集中しなさい」と言われるだろうと思いました。でも、実際には「いいじゃん!」と。そういう僕の個人的な夢にもポジティブな反応をしてくれる社員さんが多かったことも決め手の1つです。

「東急歌舞伎町タワー」で、東急が企画したストリートライブをやっているのは知ってる?そういう前例もあるから、キャリアと趣味のギターが結びつくこともなくはないのかな、と思います。もちろん、レアケースではあるけれど。

そうなれば最高です(笑)。高橋さんはキャリアの中でいろんな事業に携わっていますが、そこにはどんな軸があったんですか?

軸といえるものができたのは、2つ目の配属先だったCS推進部。顧客満足度を向上させるためにさまざまな施策に取り組む中で「お客様の幸せのために」という動機が芽生えて。それがより強固になったのは、再び配属されたリゾート事業部。その時の仕事は、業績悪化を理由としたゴルフ場などの売却だったんです。一緒に働いていた人たちの会社を売るわけだから、これはきつい。とはいえ、結果的には売却したほうが、その人たちもずっとハッピーになれるわけで。気持ちを切り替えてやりきりました。つまりこの時も、「人の幸せのために」という気持ちが原動力になってくれた。それが私の軸だと言えるかな。

これまでを振り返って、いちばん大変だったことは何ですか?

セキュリティ事業の立ち上げですね。何もわからないのに、ゼロから事業をつくったんです。めちゃくちゃ大変だったけど、でも面白すぎるくらい面白かった。セキュリティ業界では後発だったから、チームのみんなで「何をすれば東急らしいかな」「どうブランディングすべきかな」と考えて、その中で、子ども見守りサービスの「エキッズ」なども生まれて。

チームで何かを生み出すって、すごく面白そうですね。

楽しいですよ。1人でやるのとチームでやるのでは、規模も全然変わってくるし。これからみなさんも街づくりの中で、社内はもちろん、行政や地域の方々、グループ会社の人々と一緒にやっていくことがあると思います。もちろん一人ひとりの力はとても大事。そのうえで、それが総合されるからこそ、大きな街づくりが可能になる。それは東急だから味わえる醍醐味じゃないかな。

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配属先で出会えるのは、
思いがけない自分。

柔軟にキャリアを歩めるのも、すごく魅力的だなと思いました。

本当にいろんなことができるし、同じキャリアを歩んでいる人は1人もいない。じつをいうと、私の配属はほとんどが想定外でした。初配属だったリゾート事業も、もちろんセキュリティ事業も。でも、学べることも、気づかされることもとても多かったんですね。たとえば、セキュリティ事業では営業に初挑戦しました。自分はお客様に何かを売って喜んでもらえるタイプじゃないと思っていたけれど、やってみるとすごく楽しいし、うまくいった。自分でもわかっていなかった、自分が何に向いているかに気づけたんです。その先で、東急線沿線に住むことの安心や安全といった大きな価値も提供できたと思います。だから東急では、やりたいことを細かく決め込んでしまうより、どんな価値を提供したいのかを大きく持って仕事に向き合うほうが面白いのかも。

僕はいつか、「南町田グランベリーパーク」に携わってみたいと思っています。ただ、どこの部署に配属されたとしても学べることはたくさんあって、それがいずれ、本当にやりたいことに生きていく。お話を聞いて、そんなふうに勇気づけられた気がします。いろいろな仕事をする中で、共通して大切にしてきたことはありますか?

現場、現物、現実の「三現主義」。現場に行かないとわからないことって、やっぱり多いんです。東急ストアにいた時、売場で働いてみたことがあります。そうすると、現場でのミスがなぜ起きるのか手に取るようにわかるし、対策も立てられるようになる。セキュリティ事業でも、街並みをこの目で見たほうが、商圏としての可能性がより具体的にイメージできた。みなさんも入社後に駅などで研修があると思うけど、それもまさに「現場」です。お客様を知り、現場で働く人の思いを知るうえで、これ以上の機会はない。「どうしてこんなことするんだろう」と思うかもしれないし、私も思ったけど(笑)、必ず後から生きてきますよ。

現場に行くと、立場の違う人たちと一緒に仕事することになりますよね。コミュニケーションにも気をつかうんじゃないかと思うんですが、意識したことはありますか?

軸の話とも重なるけれど、枕詞のように「お客様のために」と言っていました。東急ストアの現場に私が行くと、やっぱり少し警戒されてしまう。「仕事ぶりをチェックしにきたんでしょ」という目で見られるけれど、そうじゃなくて「お客様のために」、一緒によくしていきましょうという姿勢は示すようにしていましたね。

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同時に育てた、3人の子どもと新事業。

キャリアについて、どうしても心配なことがあります。いずれは結婚して、子どもを育てて……と考えておりますが、その間に同期に遅れをとってしまわないかどうか不安です。今は男女に関係なく育児に参加する時代だと言うけれど、結婚する相手の事情によってはどうなるかわからないですよね。もし、私だけが育児にかかりっきりになるようなことになっても、ちゃんとキャリアを積めるんでしょうか。

私には子どもが3人いて、セキュリティ事業の立ち上げで大忙しの時も子育て真っ最中だったんです。いちばん下がまだ2歳半だったかな。しかも夫は外資系に勤めていたから、海外出張がとても多くて頼ることもできない。そこはもう割り切って、ベビーシッターさんにもお願いしながらどうにか両立させていました。質問にあった「育児で同期に遅れないかどうか」でいうと、じつは私の場合は遅れたんです。係長になるのが3年、課長だと2年ほど遅かった。けれどこれは、当時のルールのせい。育休中は「仕事をしていない時間」にカウントされてしまったから。今はルールが変わったので、出産や育児がキャリアにとってマイナスになることはないと思います。ちなみに私は、部長と部門長になるのは早かったんです。

育児が仕事に影響することはなかったんですか?

プラスの影響しかなかった。だから私は、ワークライフバランスじゃなくて「ワークライフプラス」だって言ってるんですけど(笑)。家のことをどうやりくりするかという工夫が仕事上のマネジメントでも絶対に役立っているし、子どもたちにマーケティングを助けてもらったこともある。SHIBUYA109エンタテイメントの取締役だった時に、高校生の娘に若者の流行を教えてもらうとか。逆に子どもたちのほうは、すごく自立して育ってくれました。料理も洗濯物をたたむのも、息子や娘のほうがうまいくらい。子どもたち自身も、当時はどう思っていたかわからないけれど(笑)、今は「いい経験ができた」と言ってくれています。結婚や育児に限らず、たとえば趣味でも旅行でも介護でも、ライフとワークはきっといい相乗効果がある。そして東急なら、そのどちらとも無理せず向き合える。

ワークとライフを両立する制度には、どんなものがあるんですか?

みなさん、テレワークとフレックスタイム制を特に活用しています。子どもを保育園に送ってから来る人もいれば、逆に早朝から仕事して、15時くらいに帰っていく人もいる。中抜けもできるから、子どもを寝かしつけてから仕事を再開するとか。これはもちろん女性だけじゃなく、男性も同じ。「今日は奥さんが仕事なので、在宅勤務で子ども見てます」なんて人も珍しくないですよ。

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熱量の高い人たちの会社。

もともと、東急の人に対しては穏やかで優しいイメージがありました。それは今も変わらないんですが、内定式を経て、芯はすごく熱い人が多いことがわかってきた気がします。就活生に対しては、「働きやすさ」や「ワークライフバランス」がけっこう強く打ち出されていて、ガツガツした雰囲気はないですよね。けれど実際には、仕事にもそれ以外に対しても、相当の熱量をもって取り組んでいる。そこに私は共感できたし、一緒に仕事をするのがますます楽しみになりました。

私も3人の子どもを育てながら、仕事にも打ち込んできました。大変だけど、そのほうが人生は面白いですよ。本当にそう思います。会社としても、働きやすさはもちろん大切だけど「ゆるブラック」になってはいけないと思う。みなさんにはぜひここで成長してもらいたいし、そのチャンスもしっかり提供したい。それがやがて、会社としての成長にもつながっていく。

東急は今、新しい事業戦略をどんどん打ち出して、過渡期にあるように感じています。その時期に入社する僕たちに、どんなことを期待しますか?

これは今に限った話ではないけれど、とにかく挑戦し続けてほしい。事業を創りだすこともそうだし、目の前の仕事を変えることにも挑んでほしい。そのためには思い切って一歩を踏み出すことが必要だけど、ぜひ遠慮しないでください。挑戦を否定する人は東急にはいないし、ダメだったらまた考えればいい。私だって、失敗をたくさん重ねながら事業を立ち上げてきたわけですから。それから繰り返しになるけれど、ワークとライフのライフのほうもぜひ充実させてください。ワークとの間に、きっといい相乗効果が生まれるはず。

東急は事業が幅広い分、必ずどこかに自分が挑戦できるところがあると思いますし、それを後押ししてくれる風土も今日、確信できました。改めて、魅力的な会社だと思いますね。

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